2019年6月に「読書バリアフリー法」が成立しました。
正式名称は「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」です。
学校図書館も意識しましょう。
視覚障害者等の読書環境の推進に関する法律
通称「読書バリアフリー法」です。
学校図書館にもできることがあります。
視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律
・分かりやすい概要です。
・厚生労働省のHPにまとまっています
視覚障害者等の読書環境の整備(読書バリアフリー)について | 厚生労働省 ▶
・図書館として、何ができるでしょうか。
誰もが読書をできる社会を目指して~読書のカタチを選べる「読書バリアフリー法」啓発リーフレット ▶
・文部科学省のHPにまとまっています
りんごの棚
「りんごの棚」は、すべての子どもに読書の喜びを体験してもらう場所として、スウェーデンの図書館でスタートしました。はじめは、1992年11月にスウェーデンの図書館(ヘルノーサンド図書館)で「りんごの図書館」として開かれました1。その後、図書館に設置しやすいように「りんごの棚」として、スウェーデン国内のほとんどの図書館に設置されています。
りんごの棚 HP
文部科学省も「読書は、教養や娯楽を得る手段のみならず、教育や就労を支える重要な活動であり、障害の有無にかかわらず全ての国民が読書することのできる環境を整備していくことが必要です。」と謳っています。(引用:障害者等の読書環境の整備(読書バリアフリー)について)
【障害の有無にかかわらず】なので、誰でも手に取りやすいよう【りんごの棚】を作る図書館が増えています。
りんごの棚 が分かるサイト
リーディングトラッカーを置きましょう
リーディングトラッカーとは、読書補助具です。
リーティングトラッカーとは
視覚障害(視野狭窄や黄斑変性など)や集中しずらい子に有効だと言われています。
しかし、特定の子どもだけでなく、このリーティングトラッカーを使うと集中しやすくなり、また読書中に迷子になることがなくなります。
是非、学校図書館に数本置いておきましょう。
個人によって「読みやすい色」があるようです。数色準備できるといいです。
そのまま借りていきたい子どもにも、渡せるようにしておきます。
リーディングトラッカーは作れます
学校にあるもので、リーディングトラッカーをつくることができます。
【用意するもの】
◇クリアファイル ◇製本テープ
【作成順序】
- クリアファイルを 縦20センチ×横3センチ に切る
- 製本テープを長さ20センチに切る
- 製本テープを縦の中心から1センチのところで両サイドを切る(2センチ幅にする)
- 製本テープでクリアファイルの両端を包むように貼り合わせる
子どもの動線・目の高さを確認しましょう
書架が高くて、上の方が見えにくいことがあります。
大人も「膝立ち」をした高さから、書架を見てみると子どもの気持ちが分かります。
絵本は「絵本コーナー」で低めの書架にまとめられていることはありますが、他はいかがでしょうか。
低い書架の方がいい図書
- 重い百科事典や図鑑
- 低学年がよく使う4類
移動できる機会があったら、考えてみましょう。
★高い棚の図書が並んでいる写真を撮って、下の方に貼っておくのも有効です。
車いすで、書架の前まで行かれますか?また、車いすから書架は上まで見えますか?
お手洗いの改修は行われても、図書館の書架や机の配置により、「車椅子で奥まで行かれない!」という現実に気が付かないことがあります。
現在、車いすの子どもがいなければ問題ありませんが、入学・転校してきた時には、確認しましょう。