教員免許、司書、司書教諭の資格を持つ絵本専門士であり、現役学校司書が発信するお役立ちサイト。🔰さんからベテランさんまで、学校図書館に携わる方が明日から使える情報とダンロードできる資料が満載✨

「読書推進」が大切なのは分かるけど、実際に何をやったらいいのか分からないわ💦

大丈夫!具体的なやり方を解説します。

子どもの「どうして読書した方がいいの?」にも自信をもって答えられるようになりますよ!

「読書離れ」は、かなり前から問題視されています。

最近では、新聞を定期購読していないご家庭も増えて、「活字離れ」も進んでいます。

読書は「想像力を育む」などの情操教育や、「好奇心」「主体性」など非認知能力の向上にも成果をあげています。

また「読解力の低下」により、「教科書が理解できない」など根本を揺るがす事態にも発展が進むと、教科書を「理解できるものにする」必要がでてくる、という「未来」への不安も。

子どもは本来「本が好き」です。

ただ現代の子どもは「忙しい」、また「本より楽しいものがある」現状です。

重要なのが

まだ、読書の素晴らしさを教えてくれて、読書習慣に導いてくれる本に出合っていない

だけなのです。

学校図書館は【法制化された場】で、子どもたちみんなが「平等に権利」を享受することができます。

公共図書館は、本や読書に興味のあるご家庭でないと、あまり馴染みがないでしょう。

小学校に入る前の幼稚園や保育園では、それぞれの教育方針で「本」に対しての意識に差がでます。

「学校図書館での読書推進」こそ、一人の子どもにとって、人生の大きな意味を持つ「チャンス」です。

「読書推進」も「読書習慣」も、その「読書による子どもへの効果」もすぐに得られるものではありません。

しかし、様々な研究で「確かな効果」が確認されています。

子どもの未来、世界・地球の未来のために、私たちは日々活動をしているのです✨

3つの鉄則「手渡す」「ほめる」「励ます」!

さあ、「手渡し」たら「ほめて」「励まし」ましょう!

頑張って読んだら、自信がつきます!

「読みましょう!」「図書館に行きましょう!」だけでは、なかなか読書推進にはつながりません。

イベントを行ったり、季節や行事などのコーナーを作って飾りつけしたり、集客することも図書館へ来るきっかけや習慣になります。

飾った本を自然に手に取って読むこともありますが、

学年、発達段階に合わせた本を紹介して手渡す、また、個人に「好きそうだ」と思う本を手渡し、選んだことや読み進めていることをほめて、最後まで読み続けられるよう励ましましょう。

子どもに手渡す時は、両手で、子どもの方に本を向けて、正面から手渡しましょう。

この「ひと手間」で、受け取る側の気持ちが大きく変わります。

とても大切なもの、貴重なものを渡された気持ちになり、本が輝いて見えます。

手渡す本

  • 子どもが探している本
  • 子どもが以前探していた本
  • 子どもが持っているシリーズの本の「第一巻目」
  • その子どもが好きそうだ、興味がありそうだ、と思った本
  • その子どもが「次に読んだ方がよい」と司書が思った本
  • 単元や学習に合った本
  • 学年や発達段階に合った本

目の前の子どもに特化した本を手渡しましょう。

「あなたに」という気持ちで手渡すことが大切です

相手にも、その気持ちは伝わります。

以前探していた本を手渡す

「以前に探していた本」とは、特定の「読みたい本」が、所定の場所になく、見当たらないことがあった、または貸出中で、借りることができなかった本のことです。

その「読みたかった本」を手渡すと、「読みたかった本だ」と巡り合えた喜びで、読書に積極的に向かうことができます。

本に「付加価値」がついているのです。

また、学校司書が気が付いて手渡すと、「覚えていてくれたんだ」という信頼関係を構築することができます。

子どもが持っている本のシリーズ第一巻目を手渡す

子どもは、背や書名で面白そうだと感じた本を、そのまま取ることがあります。

それはシリーズであることに気が付かず、途中の巻を持っていたら

シリーズの第一巻から読んでいるのかを確認して、初めての場合は「第一巻目」を手渡します

途中から読んでも分かるように、作家さんは工夫していますが、やはり背景や人間関係などは、1巻から読むとよく理解できるので、おすすめしましょう。

1巻目を手渡した後、2巻を借りに来たときには、司書は心の中でガッツポーズですね✨

子どもの興味がありそうだと思った本

子どもは本選びが、まだ「未熟」だということを頭に置きましょう。

題名や表紙に惹かれて選んだり、「読みやすそう」「簡単そう」という理由で選んだりすることがあります。

せっかくの「読書力」が上がらず、もったいない子どもがいます。

また、いつも折り紙の本や料理の本を選ぶ子どもにも、絵本をいくつか用意して、選ばせる形で手渡すことも効果的です。

お料理の本をいつも借りる子どもは、「こまったさん」シリーズが好きになるかもしれません。

すすめてみましょう。

子どもが次に読んだ方がよいと思った本

貸し借りのカウンターに立っていると、子どもの読書力や興味が見えてきます。

子どもが「読書のステップアップ」ができるよう、声をかけるとよいです。

歴史マンガが好きで読んでいる子どもには、興味のある偉人を尋ねて、その人物の伝記を薦めてみましょう。

「伝記」にハマる子どももいます。

単元や学習に合った本

単元や学習は、国語だけではなく、社会・生活・図工などにも対応できるとよいです。

生活で夏野菜を育てていれば、『エディのやさいばたけ』作/サラ・ガーランド 訳/まきふみえ 出版/福音館書店 を、図工で空き箱で家を作っていたら『たのしいたてもの』作・絵/青山邦彦 出版/教育画劇 を薦めると、学習のヒントにもなり、モチベーションもあがります。

学年や発達段階に合った本

難しすぎる本は、かえって心が折れてしまい、今後の読書への気持ちが下がってしまうことがあります。

「スモールステップ」を心がけましょう。

特に低学年で、好きなアニメや上の兄弟が読んでいたという理由で、文庫本を持ってきたり、かっこいい長編を持ってきたりします。

また、ドラえもんやコナン、細胞などおなじみのキャラクターに惹かれて借りたがりますが、学習漫画の程度が高く、低学年には難しい内容のものが多いです。

「内容が難しいから、もっと大きくなってから」とハッキリ言うのも愛情です。

 「読書推進」の方法はたくさんありますが、大きく分けて2つあります。

読書推進の方法

〇学校司書 対 学級など集団

〇学校司書 対 個人

学校司書 対 学級など集団

図書の時間の「読み聞かせ」と「本の紹介」がこれにあてはまるでしょう。

「読み聞かせ」をした本の続きや、関連した本を紹介すると読みたくなります。

「読み聞かせ」をすると、物語の楽しさを知ることができます。

大人が「映画を観た後には、また映画を観たくなる」というのに似ているでしょう。

紹介した本を並べておくと、取り合いになることもあります。

「せっかく紹介したのに、誰にも響かなかった」とガッカリすることはありません。

子どもたちに種まきをしたのです。

いずれ、思い出すことがあります。

「先生が前に紹介してくれた、表紙が赤い絵本を貸して」としばらく経ってから、種が芽を出すことはよくあります。

シャワーのように種をまきましょう。

学校司書 対 個人

読んでいた本や興味にある分野を覚えておくと、本を紹介しやすいです。

日頃からコミュニケーションをとることは大切です。

知らない大人に紹介されるより、「自分を知ってくれている大人」に紹介される方が響きます。

しかし、悲しいことに、学校司書がおすすめするより、同じクラスの子どもや担任の先生の方が響くようです。

「お友だちが面白いって」や「先生が子どもの頃、好きだったんだって」と言って借りることがあります。

「あれ?私も何回も紹介してるよねぇ・・・💦」ということも。

学校図書館での読書推進の手法