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学校司書が認知されていない頃から地道な活動で、ようやく学校のチームの一員に。明日から使える実践やダウンロードできる資料も満載です!
NIEってご存知ですか?
「Newspaper In Education」の略で、「教育に新聞を取り入れましょう」という意味です。
学校図書館で「新聞」って関係あるの?
学校や自治体にもよりますが、小学校でも「新聞は2紙以上置く」ことが推奨されています。
是非、学校図書館に置きましょう。
子どもたちが新聞と仲良くなれる実践を紹介します!
学校図書館だからこそNIE
なぜ、学校図書館で新聞なのでしょうか?
学校図書館がNIEに取り組む意義
- 新聞は図書館資料のひとつである
- 日常で新聞を読む機会の確保
- 本とつないで相乗効果がねらえる
- 情報センター機能として新聞提供の役割
『学校図書館10月号 高松大会レポート』(全国学校図書館協議会 2024年10月1日)
の4つが示されています。
学校図書館から見た新聞の魅力
- 目を引く写真・図解
- 内容が一目でわかる見出し
- 洗練された言葉でコンパクトにまとまっている
- 速報性と更新のしやすさ
- 大きなサイズならではの一覧性
- データベースで検索が容易
『学校図書館10月号 高松大会レポート』(全国学校図書館協議会 2024年10月1日)
が挙げられています。
新聞は「言葉の宝庫」です。
また、短い端的な分かりやすい文章ですよね!
新聞を読むといいことがたくさん
新聞を定期購読している家庭が少なくなっています。
「ニュースはテレビで観てるから」や「ネットで見てるから」という理由で、新聞を読まない大人も多く見られます。
それなのに、なぜ、「新聞」なのでしょうか?
新聞の利点
- テレビより詳しく書いてある
- 自分では調べないようなことも、自然に目に入って、視野が広がる
- テレビは止めたり戻したりできないが、新聞はじっくり読むことができる
- 過去の記事と関連づけることができる
- ネットはアルゴリズムで、読み手の興味のありそうな記事が優先されて表示されてしまう
- ネットは「フェイクニュース」に気を付けなければいけない
- ネットより、多くの人がチェックをしてから発行しているため、信頼度が高い
- 興味のある記事を切り取ることができる
- 読解力がつく、と言われている
新聞は興味がなかったことも自然に目に入ってきます。
新聞の構成と読み方
一般紙(小学生新聞やスポーツ新聞など特定の読者に向けた新聞ではなく、朝日新聞や読売新聞など幅広い内容で総合的な情報が載っている新聞)の構成はだいたい
- 一面(トップ記事)
- 総合面
- 経済面
- 国際面
- 意見・見解・社説
と続いていきます。
これは
- 一面のトップ記事→社会の出来事や関心事の概要を知る
- 総合面→気になる記事が詳しく書いてある
- 経済面→それが経済に及ぼす影響が分かる
- 国際面→外国からの見方が分かる
- 意見・見解→新聞解説員や世間の人を知り、批判的に読むことができる
と連続的に読み進めることができます。
難しい記事ばかりではなく、「生活面」や「スポーツ面」「文化面」「芸能面」などを読むことから始めてもよいです。
道のりにも色々な話題に巡り会うことができます。
新聞と仲良くなろう
いきなり小学生や中学生に「新聞を読もう」と言っても、難しく思う子どもも多いのではないでしょうか。
まずは「新聞に触れる体験」から始めましょう。
「図書の時間」にできますよ!
仲良くなるやり方(難易度順)
<写真が載っている記事を切り取って配る>
・写真に吹き出しをつけて、セリフを入れよう(記事の内容に関係なくてもいい・ウケねらいでもいい)
<1人一日分の新聞を配る>
- 知っている言葉を探す
- カタカナを探す
- 一番大きく書かれている文字を探す
- 一番大きい桁の数字を探す
- 単位を探す
- 気になる記事を切り取る
<みんなに同じ記事を配る>
- 見出しのワードを隠して、クイズにする(見出しは本文中の言葉が使われているそうです)
- 自分で見出し又はサムネイルをつけてみる
- 要約する
小学生新聞にはマンガやクイズもあります。
「新聞って面白いかも」と思ってもらえると、今後につながります。
まず、大人が「新聞の面白さ・大切さ」を理解することですね!
役に立つサイト
NIEについて詳しく紹介しているニュースパークやNIEのサイトを紹介しています